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■インフルエンザワクチン

2020.10.03(23:51) 1167

そろそろ恒例のインフルエンザワクチン接種時期になります。今年は例年以上に接種が推奨されます。

え、みんなが手洗い、マスクをしてるから、インフルエンザは流行しにくいんじゃないの?

インフルエンザは外国から入り込むんだから、入国者が少ないと流行しにくいのでは?

確かにその通りです。でも、本来のインフルエンザ流行期に入ったとき、今と同じようにインフルエンザの流行が抑えられるとは限りません。また、

・COVID-19肺炎とインフルエンザの合併例は予後がさらに悪くなる可能性

・なるべく免疫が落ちた状態(インフルエンザ罹患)で病院行くリスクを減らす

これらも考慮した方がいいです。そして、

・COVID-19肺炎の大流行による医療崩壊

という悪夢も想定しないといけません。その場合、インフルエンザにしろ他の病気にしろ、今ほどの濃厚な医療が受けられない可能性が高いのです。日頃からの健康管理が大切です。さらには、

・インフルエンザワクチンを接種した人はCOVID-19肺炎での死亡率が下がる

という興味深い報告もあります。BCGの話題もありましたように、ワクチンによる免疫賦活化或いは交差反応が考えられます。

ということで、皆さん受けておきましょう。

こちらの記事もどうぞ。

■インフルエンザのTips(1)

■インフルエンザワクチンを打たない愚

大和撫子養成所【父塾】


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■驚くほど呆気なく

2020.09.27(17:41) 1163

有名人の自殺報道に接するたびに色んな感情がわき起こります。

中学の同級生から職場の同僚まで、4人の友人が自殺しました。いずれも、大変情けないことなのですが、みんなボクにとても心を許してくれていて、いろんな相談を受けて、連日深夜に長電話したこともあり、飲み明かしたこともあり、彼らのそのときの支えは多分ボクだったんだろうなと思います。

ところが、例えばボクの受験や資格試験、結婚、転勤転居などをきっかけにぷっつりと連絡が途切れて、そしていつの間にか亡くなったという知らせが来るのでした。何で連絡くれなかったんだろう、こちらが忙しいかもと気遣う必要なんかなかったのに。

みんな、線の細い、感受性の豊かな良い友人でした。

仕事上、希死念慮、つまり「死にたい」という希望を言葉にする人、そしてそれに繋がる行動を取る人に出会うことは珍しくありません。でも、例えば農薬を致死量以上飲むような人は稀で、その何十倍も多い患者がせいぜい睡眠薬を数十錠飲んだ程度の、とうてい死ねっこない、そして本人もそれを重々承知している行動に出る人が多いのです。

でも、それはリストカットと同様、時には自分を苦しめてカタルシスを得るため、周囲の気を引くため、そして生きている実感を得たいがための行動なのでしょうが、そういう「本気の自殺は99%しないだろう」と思われる患者の群に混じって本当に呆気なく自殺する人がいます。本当に呆気ないし、周囲も直前まで気付かないし、そしてその他の患者と見分けることが難しいケースがあるんです。

あ、この人は本当に死ぬかも。そう思ったら目を離さないことです。ボクは有名人の自殺のニュースを見るたびに4人の友人を思い出してやるせない感情に襲われます。

大和撫子養成所【父塾】


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■ハチミツは風邪に効く

2020.08.24(08:20) 1116

マヌカハニーに限らず、ハチミツの抗菌作用は有名ですね。

妻の実家近くの道の駅『あに』(秋田)で買ったトチノキのハチミツが人生史上最も美味しくて、通販で繰り返し買っています。本当に美味しいですよ、トチハチミツは。



風邪、つまり咳や咽頭痛を主症状とする上気道炎のほとんどがウイルス感染によるもので、抗菌薬(抗生物質)は無効です。

日本の感染症学会も厚労省も繰り返し「無駄な抗菌薬処方を控えよ」と医師に訴えていますし、患者サイドへの啓蒙活動も行っていますが、それでも抗菌薬信仰の強い患者では「抗生物質くれないんですか?じゃあいいです、もう来ないから」と捨て台詞を吐いて出ていくような人もいて(だいぶ減りましたけど)。

風邪を治す薬は存在しない、というのは有名な話です。
ボクも以前記事にしたことがあります、良ければご参考に。『■ 風邪にまつわるTips(1)

でも、風邪のつらい症状を緩和するためにいろいろな薬があります。そして民間療法も。

ボクの実家では、子どもの咳には「焼いたネギを首に巻く」という信じがたい奇行があって、あの咳とネギ臭さと生温かい感触は今もトラウマです。21世紀の今、もう誰もそんなことしませんけどね。

欧米の風邪医療ではハチミツがよく使われています。コーヒーにハチミツを垂らしたり、そのまま舐めたり、処方薬として調整されいたり。ハチミツが風邪によく効く、という話は昔から報告されていたのですが、今回それらの多数の論文を系統的レビューして、メタ分析した結果が『BMJ Evidence-based Medicine』に掲載されました。

要点は、咳が主体の風邪には、ハチミツが既存の薬剤(メジコンとレスタミンコーワ)と同等ないしより良い効果があって、もちろん副作用も限定的で安価であり、まず優先的に処方すべき薬であるエビデンスが高い。

つまり『風邪にはハチミツを』。どうしても風邪薬を飲みたい人はハチミツと併用すればよろしいでしょう。
抗菌薬の無用な服用を低減させる一助になればいいですね。

コロナ禍のなか、なるべく病院にかかりたくない人が多いでしょう。風邪は軽いうちにハチミツ舐めて治しちゃいましょう。

大和撫子養成所【父塾】


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■医学部人気はどうなるか

2020.08.14(20:09) 1104

種々の業界が様々な衝撃を受けているコロナ禍。医療機関も一部で重大な危機に直面しています。

ボクの専門及び勤務形態に直接的な影響はなく、寧ろ面倒な会議や説明会などがオンライン開催となり、家族と過ごす時間が増えて内心喜んでいる位なのですが、一部の界隈では施設の持続可能性まで危ぶまれる状況です。

まず開業医。特に耳鼻科や小児科は惨憺たるものです。風邪に代表されるお気軽受診で薄利多売してきた先生方は阿鼻叫喚。

ボクは、以前からこのブログでも日本の薄利多売医療を嘆き、いずれ改革が必須であると書いてきましたが、それは十年、二十年の長いスパンでの移行を想定していました。それがたった一種類のウイルス出現でいきなり自然選択の重圧に見舞われた格好です。

患者の不安払拭及び院内混雑緩和のために長期処方を解禁した医療機関も厳しい。例えば、今までは30日分ずつ処方していた薬を90日分に「暫定的に」変更したクリニックや病院。患者さんはもう戻ってきませんよね、30日処方には。再診料や指導料などの付加収益が永久的に減少したわけです。

真面目なクリニックや病院ほど感染防御のための資材(マスクやガウンなど、値段はピンキリ)をきちんと購入します。その費用は病院の負担ですから、当然儲けは減っていきます。

逆に、処方薬の多くが30日までと制限されている精神科は、コロナ鬱や不安症の増加のためか、外来は復活したどころか増加しているクリニックもあるようです。

また、基礎医学の世界は寧ろ憧れてくれる医学生や高校生が増えているという話も耳にしました。

このように、コロナ禍の中、同じ医師でも打撃を受けた者とそうでない者がいます。

大学受験において医学部は不動の人気を誇っていましたが、今後どうなることでしょう。臨床よりも創薬に関心を持つ若者が増えるかも知れません。公衆衛生学が日の目を見るでしょうか。

最も潰しの効く職業、最も食いっぱぐれることのない仕事とされてきた医師。

子ども達がそれを志望したときに、世界はどうなっているでしょうか。

いずれにしても、今後の日本の医療を救うためには、現在苦しんでいる医療機関への公的援助が必要です。この状況は突然すぎて、余りに残酷です。

大和撫子養成所【父塾】


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■健診とコロナ

2020.08.12(09:08) 1100

コロナ禍が本格化してから半年近く経ちます。

医療機関はたいてい患者が減っています。知人の耳鼻科開業医は先月の売上げが実に80%減。

言い換えれば「今まで如何に不要不急の受診が多かったか」の表れで、「歓迎すべき変化である」と論じる人もいます。それは確かにその通り。

しかし、問題は、不要不急を果たして患者が適切に判断出来るものなのか。

そして何よりも、各種癌にしても脳疾患にしても心疾患にしても、現代医学の目指すべきは『予防』と『早期発見』であることに疑いはないのです。

健康診断や人間ドックに限りません。

コンビニに何気なく立ち寄ったお陰で大切な忘れ物に気付いたり思いがけない漫画と出会ったりするように、お気軽な受診、やや過剰な検査によって偶然発見される疾患もあります。それは結果論だと言われるかも知れませんが、医療、というよりも、その患者の人生にとってはその結果が全て。それで幸運にも救われた人が大勢いたのです(誤診に伴う問題はここでは置きます)。

それを思いましても、この半年間は「隠れ患者の蓄積」を危惧するに十分長い。そしてそれがまだまだ続くわけです。

確かに、健診には新型コロナウイルスの暴露リスクはあります。が、別におしゃべりするわけではないし(歯科や胃カメラは別)、相手は曲がりなりにも感染防御の知識を持ったスタッフですから、患者サイドが不安がって健診を先延ばしするのは得策ではないのではないかなと。(むしろ不安なのは病院サイドでしょうか(^^;)

仮に奇跡的にコロナ騒動が終息したとき、それまで蓄積されていた『隠れ患者』が続々明るみに出たとき、それもまた医療のキャパオーバーになりかねません。(癌の手術待ち時間が長くなる等)

コロナよりも癌や生活習慣病で命を落とす方が現状ではずっと多いのですから、医療機関の適切な利用をお勧めしたいところです。

大和撫子養成所【父塾】


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医療のメモ
  1. ■インフルエンザワクチン(10/03)
  2. ■驚くほど呆気なく(09/27)
  3. ■ハチミツは風邪に効く(08/24)
  4. ■医学部人気はどうなるか(08/14)
  5. ■健診とコロナ(08/12)
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