一部でパワハラ医師の話題が盛り上がってますね。
あの方に限らず、一般的に医者はモラルがないとか社会不適合だとか、あちこちであがる苦言を耳にします。
実際のところ、確かにそういう「他の職業ならこの人とっくにクビだよなー」的な困ったちゃんはいます。(逆に、この人はどこにいっても素晴らしい仕事をするんだろうなという能力・人格ともに優れた人もいっぱいいます)
言うまでもなく医療はチームワークです。チームには医師(歯科医)、研修医、看護師、薬剤師、各リハビリ療法士、栄養士、歯科衛生士、看護補助などが含まれます。メディカルチームは、学歴に限っても非常にバラエティ豊かな集団であると言えるでしょう。
その混合チームを牽引するのは医師であり、医療総合の知識は当然他を圧倒するわけです(しないと困ります)。
ここで、チームの長たる医師にはある能力が要求されます。
それは人を動かす力です。
チームメイトを育て、ときに苦言を呈し、やりがいを感じさせ、学習意欲を高め、もちろん率先して学び、患者を治し、安心させ、惹き付ける力。
ところが、医師免許そのものが本来的にその力をそこそこ持っている点に不幸があります。
つまり、もともと素質のない人間を勘違いさせてしまうのです。素質のない人をチームメイトが無意識に、そして一生懸命に担ぎ上げてしまうからです。
怖いですよー医師免許って。
ところでボクは、わりとニコニコしているタイプの医師なので、コメディカルから「先生が怒ることってあるんですかー??」と訊かれることがしばしばあります。
怒ること?そりゃあありますよ。それが患者の生死に関わることなら尚更です。
ただ、理不尽な怒り方はしたくないですね。録音されて人様に聞かれて呆れられるような怒り方は。気分で回りを振り回すなんて、気分で振り回されるのが嫌いなボクにとっては一番恥ずかしい振る舞いです。
と、新年を迎えるにあたって決意表明をしておきましょうか。(笑)
それにしても、あのタレント先生はどこで道を誤ったんでしょうか。
実像が露呈して今まで影で苦しんでいたコメディカルや患者達が救われるのなら良いことです。困った医者を辞めさせるのは、それはもう大変なことなのですよ…。
あの方に限らず、一般的に医者はモラルがないとか社会不適合だとか、あちこちであがる苦言を耳にします。
実際のところ、確かにそういう「他の職業ならこの人とっくにクビだよなー」的な困ったちゃんはいます。(逆に、この人はどこにいっても素晴らしい仕事をするんだろうなという能力・人格ともに優れた人もいっぱいいます)
言うまでもなく医療はチームワークです。チームには医師(歯科医)、研修医、看護師、薬剤師、各リハビリ療法士、栄養士、歯科衛生士、看護補助などが含まれます。メディカルチームは、学歴に限っても非常にバラエティ豊かな集団であると言えるでしょう。
その混合チームを牽引するのは医師であり、医療総合の知識は当然他を圧倒するわけです(しないと困ります)。
ここで、チームの長たる医師にはある能力が要求されます。
それは人を動かす力です。
チームメイトを育て、ときに苦言を呈し、やりがいを感じさせ、学習意欲を高め、もちろん率先して学び、患者を治し、安心させ、惹き付ける力。
ところが、医師免許そのものが本来的にその力をそこそこ持っている点に不幸があります。
つまり、もともと素質のない人間を勘違いさせてしまうのです。素質のない人をチームメイトが無意識に、そして一生懸命に担ぎ上げてしまうからです。
怖いですよー医師免許って。
ところでボクは、わりとニコニコしているタイプの医師なので、コメディカルから「先生が怒ることってあるんですかー??」と訊かれることがしばしばあります。
怒ること?そりゃあありますよ。それが患者の生死に関わることなら尚更です。
ただ、理不尽な怒り方はしたくないですね。録音されて人様に聞かれて呆れられるような怒り方は。気分で回りを振り回すなんて、気分で振り回されるのが嫌いなボクにとっては一番恥ずかしい振る舞いです。
と、新年を迎えるにあたって決意表明をしておきましょうか。(笑)
それにしても、あのタレント先生はどこで道を誤ったんでしょうか。
実像が露呈して今まで影で苦しんでいたコメディカルや患者達が救われるのなら良いことです。困った医者を辞めさせるのは、それはもう大変なことなのですよ…。
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大和撫子養成所【父塾】
ボクは睡眠時間が短くても平気なたちですが、限度を超えると回転性めまいが出現します。過去一週間で四日間も救急当直してしまい、今朝は世界がぐるーっと回るのを堪えて出勤しました。(多くの場合、医師に当直明けの休みは存在しません、翌朝から普通の勤務に移行するだけです)
娘もたぶん睡眠時間が短くても平気な感じですが、そうは言っても育ち盛り、なるべく寝かせてやりたいです。
今は、塾のある日は八時間、そうでない日は九時間が死守ライン。
家庭学習を考えると今は一時間でも早く家に帰りたいですし、出来れば当直なんかしたくないのですが…年末は仕方ないですね。
忘年会が五回。所属組織の数が増えれば忘年会も増えます。新年会は今のところ三回の予定。
ボクの仕事柄、自分が帰宅したら娘らはもう就寝していた、なんてことは滅多になく、夕食や入浴も一緒にできることが多いのですが、この時期だけはダメですね。
せっかくSAPIXもお休みでじっくり向き合えるチャンスなのに、ボクが家に居ないのでは…。
新学年の組分けテストが三週間後に控えていますからね。何とか自分で勉強を進めていってもらうしかないですね。
あー、世界が回っている。
娘もたぶん睡眠時間が短くても平気な感じですが、そうは言っても育ち盛り、なるべく寝かせてやりたいです。
今は、塾のある日は八時間、そうでない日は九時間が死守ライン。
家庭学習を考えると今は一時間でも早く家に帰りたいですし、出来れば当直なんかしたくないのですが…年末は仕方ないですね。
忘年会が五回。所属組織の数が増えれば忘年会も増えます。新年会は今のところ三回の予定。
ボクの仕事柄、自分が帰宅したら娘らはもう就寝していた、なんてことは滅多になく、夕食や入浴も一緒にできることが多いのですが、この時期だけはダメですね。
せっかくSAPIXもお休みでじっくり向き合えるチャンスなのに、ボクが家に居ないのでは…。
新学年の組分けテストが三週間後に控えていますからね。何とか自分で勉強を進めていってもらうしかないですね。
あー、世界が回っている。
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大和撫子養成所【父塾】
学校でも塾でも、娘はクラスメイトのことをよく話してくれます。お陰で学校の方はほぼ全員の人柄なりエピソードなりが頭に入りました。
で、訊いてみました。
「どの男子が女子から人気なの?」
こういう問いは、ボクのような古風(?)な父親としてはそれなりに勇気が要るものです。努めて自然に何気なく。すると娘は、
「うーん、みんなまだ思春期じゃないから」
まだ思春期じゃない!
その言い方が可笑しくてしばらくツボでした。
そう、まだ思春期じゃないんです。男女の恋愛も、頭では知っていてもまだ遠いところにある。
でも、娘の精神世界に次なる深みが加わるとすれば、それは恋愛(の萌芽)でしょう。
先日、娘がボクの本棚にある『永沢くん』を読んでケラケラ笑っていたので慌てて取り上げましたが、違う、こういうのじゃないんだ。
それでは…と、上質な恋愛漫画を読ませてみたくなったボクが選んだのは、庄司陽子の『生徒諸君!』。古いなー。
ボクのは実家にあるので新しく買ってきました。
ところが、妻から猛烈なブロックが入りました。「まだ早い」というのです。彼女は娘が幼いままでいることを望んでいるのでしょうか。それとも勉強時間がこれ以上減ることを心配しているのでしょうか。
いいえ。その妻は娘に『今日から俺は!!』を読ませようとするのです。「この世で一番面白い漫画だから!」って。
なんじゃそりゃー。
結局、親というものは、自分が子どものときに好きだったものを我が子に押し付けたくなるものなのでしょうね…。
で、訊いてみました。
「どの男子が女子から人気なの?」
こういう問いは、ボクのような古風(?)な父親としてはそれなりに勇気が要るものです。努めて自然に何気なく。すると娘は、
「うーん、みんなまだ思春期じゃないから」
まだ思春期じゃない!
その言い方が可笑しくてしばらくツボでした。
そう、まだ思春期じゃないんです。男女の恋愛も、頭では知っていてもまだ遠いところにある。
でも、娘の精神世界に次なる深みが加わるとすれば、それは恋愛(の萌芽)でしょう。
先日、娘がボクの本棚にある『永沢くん』を読んでケラケラ笑っていたので慌てて取り上げましたが、違う、こういうのじゃないんだ。
それでは…と、上質な恋愛漫画を読ませてみたくなったボクが選んだのは、庄司陽子の『生徒諸君!』。古いなー。
ボクのは実家にあるので新しく買ってきました。
ところが、妻から猛烈なブロックが入りました。「まだ早い」というのです。彼女は娘が幼いままでいることを望んでいるのでしょうか。それとも勉強時間がこれ以上減ることを心配しているのでしょうか。
いいえ。その妻は娘に『今日から俺は!!』を読ませようとするのです。「この世で一番面白い漫画だから!」って。
なんじゃそりゃー。
結局、親というものは、自分が子どものときに好きだったものを我が子に押し付けたくなるものなのでしょうね…。
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大和撫子養成所【父塾】
娘は日々、「まずは新聞」という感じに朝小を開く習慣が定着していますが、ボクとしてはやはり内容の薄さが気になります。
「…それ、面白い?」
「うん、それにまあ、習慣だから」
「父ちゃんは3年生くらいから普通の新聞を読んでいたんだがなあ」
「○○ちゃんや△△ちゃん(学校のクラスメイト達)も小学生新聞やめて普通の新聞読んでるって」
「…だよねえ」
ということで、新聞の購読再開を検討しています。
ボクは職場に主要紙やスポーツ新聞その他まで届きますし、妻はヤフーニュース派なので、我が家は娘が小学校入学した頃に購読を止めていたのです。
この時代に今さら紙の新聞か…と思わなくもありませんが、娘が読むなら断然紙ですよね。
ひとまず読売と朝日のお試し購読を平行してみて、娘の好みに合う方を選びたいと思います。
「…それ、面白い?」
「うん、それにまあ、習慣だから」
「父ちゃんは3年生くらいから普通の新聞を読んでいたんだがなあ」
「○○ちゃんや△△ちゃん(学校のクラスメイト達)も小学生新聞やめて普通の新聞読んでるって」
「…だよねえ」
ということで、新聞の購読再開を検討しています。
ボクは職場に主要紙やスポーツ新聞その他まで届きますし、妻はヤフーニュース派なので、我が家は娘が小学校入学した頃に購読を止めていたのです。
この時代に今さら紙の新聞か…と思わなくもありませんが、娘が読むなら断然紙ですよね。
ひとまず読売と朝日のお試し購読を平行してみて、娘の好みに合う方を選びたいと思います。
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大和撫子養成所【父塾】
ボクが可愛らしい小2男子だったころ、工作の授業中に千枚通しで左手のド真ん中を突き抜くという、衝撃的な怪我を負ったことがあります。
掌に深々と突き刺さった千枚通し。
余りにシュールな光景に、我ながら何が起こったのか呑み込めず、痛みも感じず、ただ呆然と眺めていたのを覚えています。
しかし、新米のおなご先生は逞しい人でした。
ボクらが「ラーメン頭」と呼んでからかっていたソバージュ頭のその先生は、しょんぼり佇んでいるボクを見付けるや、速やかに流し場に連れていき、冷たい流水で洗いながらそーっと千枚通しを引き抜いて、「グーパー出来る?」と訊きながら、ボクの掌の表裏に空いた穴を指で揉んで長らく洗ってくれました。最後に絆創膏を貼って授業を再開したのでした。排水口に消えていく真っ赤な血が印象的でした。
ところで、最近娘に訊きましたら知らないんですって、千枚通し。確かに最近は見ませんねー。当時はあんな危ないものを自由に児童に使わせていたのです。昭和と平成の狭間にあった、何とも牧歌的な学校でしたね。
さて、このときラーメン頭の取った行動は誠に正しいのです。
傷は、受傷するや速やかに水道水で洗うべし。
幼時に身をもって知ったボクでしたが、これを知らない人の何と多いことでしょう。
包丁で切ろうがスライサーで削ごうが釘を踏み抜こうが火傷しようが、あらゆる傷を見た場合、まずは水道水で流しましょう。優しく洗いながら気持ちを落ち着けましょう。
愛する我が子が怪我を負って流血しているとき、キャアキャアと騒いでいるだけじゃ失格です。
その初期行動を取るか取らぬかで、傷の治り方が大きく変わります。無論バイ菌に感染しにくくなり、より早く、より綺麗に治るようになります。恐ろしい破傷風のリスクも当然減ります。
救急病院に来る患者さんのうち、「洗える環境にあったのに洗って来なかった人、洗うという発想すら湧かなかった人」は極めて多い。そもそも「水道水は不潔であると信じている人」が依然多いのです。
ボクは内心大変な問題だと考えています。義務教育レベルでしっかり教えて欲しいくらい。
ちょっと包丁で切った数センチ程度の浅い切り傷なんて、血を噴いていたり指が動かなくなっていたりしない限り、まあ病院に行けばきっと糸で縫合されるでしょうが、別に縫合しなければ治らないなんてことはなく、水道水でしっかり洗って清潔な布で圧迫し、血さえ止まればセロハンテープを貼るだけで綺麗に治るものなんです。(その判断はプロだから出来るのであって、不安なら必ず受診して下さいね!)
ラーメン頭のような人が周囲にいれば、日本の医療費はずいぶん節約出来ますよ。
ま、今の時代、学校の先生がそういう対処で終わらせていれば、一部の親御さんたちは怒り心頭でただではすまないかも知れませんけどね。(^^;
今なら、もしかすると救急車の出番でしょうかね。でも、ボクらがやることはせいぜいラーメン頭の対処に加え、念のためにレントゲンで骨が傷ついていないか確かめて、場合によっては抗菌薬を気持ち処方する程度でしょうか。それでも救急車はないですよ。
なんてことを、救急病院の当直中に考えています。
左手のど真ん中に長らく遺っていた傷痕は、三十年の間にほとんど消えてしまいました。ラーメン頭のおなご先生、元気かなあ。先生の本当の名前、なんだっけかなあ…。
野趣溢れる故郷、高知の思い出でした。
掌に深々と突き刺さった千枚通し。
余りにシュールな光景に、我ながら何が起こったのか呑み込めず、痛みも感じず、ただ呆然と眺めていたのを覚えています。
しかし、新米のおなご先生は逞しい人でした。
ボクらが「ラーメン頭」と呼んでからかっていたソバージュ頭のその先生は、しょんぼり佇んでいるボクを見付けるや、速やかに流し場に連れていき、冷たい流水で洗いながらそーっと千枚通しを引き抜いて、「グーパー出来る?」と訊きながら、ボクの掌の表裏に空いた穴を指で揉んで長らく洗ってくれました。最後に絆創膏を貼って授業を再開したのでした。排水口に消えていく真っ赤な血が印象的でした。
ところで、最近娘に訊きましたら知らないんですって、千枚通し。確かに最近は見ませんねー。当時はあんな危ないものを自由に児童に使わせていたのです。昭和と平成の狭間にあった、何とも牧歌的な学校でしたね。
さて、このときラーメン頭の取った行動は誠に正しいのです。
傷は、受傷するや速やかに水道水で洗うべし。
幼時に身をもって知ったボクでしたが、これを知らない人の何と多いことでしょう。
包丁で切ろうがスライサーで削ごうが釘を踏み抜こうが火傷しようが、あらゆる傷を見た場合、まずは水道水で流しましょう。優しく洗いながら気持ちを落ち着けましょう。
愛する我が子が怪我を負って流血しているとき、キャアキャアと騒いでいるだけじゃ失格です。
その初期行動を取るか取らぬかで、傷の治り方が大きく変わります。無論バイ菌に感染しにくくなり、より早く、より綺麗に治るようになります。恐ろしい破傷風のリスクも当然減ります。
救急病院に来る患者さんのうち、「洗える環境にあったのに洗って来なかった人、洗うという発想すら湧かなかった人」は極めて多い。そもそも「水道水は不潔であると信じている人」が依然多いのです。
ボクは内心大変な問題だと考えています。義務教育レベルでしっかり教えて欲しいくらい。
ちょっと包丁で切った数センチ程度の浅い切り傷なんて、血を噴いていたり指が動かなくなっていたりしない限り、まあ病院に行けばきっと糸で縫合されるでしょうが、別に縫合しなければ治らないなんてことはなく、水道水でしっかり洗って清潔な布で圧迫し、血さえ止まればセロハンテープを貼るだけで綺麗に治るものなんです。(その判断はプロだから出来るのであって、不安なら必ず受診して下さいね!)
ラーメン頭のような人が周囲にいれば、日本の医療費はずいぶん節約出来ますよ。
ま、今の時代、学校の先生がそういう対処で終わらせていれば、一部の親御さんたちは怒り心頭でただではすまないかも知れませんけどね。(^^;
今なら、もしかすると救急車の出番でしょうかね。でも、ボクらがやることはせいぜいラーメン頭の対処に加え、念のためにレントゲンで骨が傷ついていないか確かめて、場合によっては抗菌薬を気持ち処方する程度でしょうか。それでも救急車はないですよ。
なんてことを、救急病院の当直中に考えています。
左手のど真ん中に長らく遺っていた傷痕は、三十年の間にほとんど消えてしまいました。ラーメン頭のおなご先生、元気かなあ。先生の本当の名前、なんだっけかなあ…。
野趣溢れる故郷、高知の思い出でした。
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