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■沖ノ鳥島

2020.07.19(18:26) 1066

離島フェチを自認するボクですが、沖ノ鳥島ほどときめく島はないですね。ボクの夢は沖ノ鳥島の環礁内でシュノーケリングすることです。どんな魚やサンゴがいるんだろう。

中国の南沙諸島との絡みもあり、時事的にも子どもとディスカッションするには中々面白い題材です。

岩では領海を認められても排他的経済水域は認められないとか。
沖ノ鳥島の経済的価値の具体例だとか。
沖ノ鳥島の陸地部分を自然の力で増やす方法は何かとか。
三角点はどこにあるのとか。
日本で唯一の熱帯域なんだよとか。
なんで中国みたいに埋め立てちゃわないんだろうとか。

慶良間諸島の阿嘉島にサンゴの研究所があって、そこに沖ノ鳥島のサンゴを持ち帰って養殖し、島に移植するプロジェクトがあると何年も前に報道がありましたが、続報はありませんね。

いくら造礁サンゴに陸地を作る能力があるといっても、それは海底が隆起した場合の話ですよね。もちろん環礁内にサンゴを充実させて消波ブロックのように守りを固めるのも一手でしょうが、既にあれだけ人工的に護岸しているわけですからねえ。

経済的な活動拠点にするという戦略も当然あって、深海にはレアメタルの鉱床もあるわけですが、荒れ狂う絶海の孤島に恒久的な着岸施設もなく、ただただ排他的経済水域を主張する国家の姿という現実を子どもにどう教えるのかという問題も…。

だって、アレ、どう見たってただの(自主規制)ですからねえ…。



ところで、サンゴの養殖について。

ときどき、造礁サンゴが非常に高価で希少な生き物であると勘違いしている方がおられます。たぶん深海の宝石サンゴと混同しているのでしょう。確かに造礁サンゴは輝かしい美しい生き物ですが、それは熱帯雨林の樹木が貴重であるというのとさほど変わりません(動物か植物かという違いはありますが)。

造礁サンゴの養殖・移植への募金活動がだいぶ前に話題になりましたが、あれはどうなんでしょうか。異常気象で砂漠化した土地に植林しようと言っているようなものです。それも極めて費用対効果の悪いやり方で。

問題の本質はサンゴ礁の白化であって、その原因なんです。白化して死滅したサンゴ礁にわざわざ高いお金と人手とリスクを費やして1株ずつサンゴを植えなくても、サンゴは流れ着いた卵や折れた欠片から勝手に再生します。環境さえ戻れば、ですよ。

鍾乳石のイメージからか、サンゴの生育速度がとても緩やかであると誤解している方もおられますが、種類によっては極めて速く伸びます。水槽で飼育しても1ヶ月に1センチとかそれ以上のペースで伸びます。

そんな中で、非常に興味深い活動をしておられる方がいます。興味のある方はぜひ御一読下さい。

『沖縄観光情報Webサイト おきなわ物語』のリンクです。


白化現象の主因のひとつが海水温の上昇です。これはもう言うまでもなく地球規模の環境問題ですから、そう簡単に解決される望みは薄く、他の多くの動植物のようにサンゴも絶滅の危機に瀕していると言えます。

高温によりサンゴの絶えた海底に、普通のサンゴを移植しても意味が薄いわけです。それよりも、サンゴを人為的に選別し、高温に強い(白化しにくい)品種を作出すればいい、というアイデアですね。

沖ノ鳥島のサンゴを品種改良して、1日の半分が水上に露出しても死なない個体が出来ればいいんですけどね。(笑)
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