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■学校では教えてくれない大切なこと

2018.05.01(08:21) 107

ボクは普段、大学で基礎医学の研究をしています。それだけではとても食べていけないので救急医や内視鏡医の非常勤をしています。

救急ではたくさんの小児やその親と関わります。低学年でも物怖じせず、はっきりと名前を名乗り、自分の症状を的確に教えてくれる子もいれば、しっかりと(親に促されるでもなく)お礼や挨拶を言える子もいます。

一方で、高学年・中学生になっても全て親任せで、むしろ親が当人に話す暇を与えようともしない場合すらあります。或いは診察室で携帯ゲームやスマホから目を離さない我が子に対して何も感じるところのなさそうな親も珍しくありません。

ボクも親の端くれとして大変勉強になるわけです。

もちろん、彼ら小児にとっても病院は学びの場です。「人と話すときにガムを噛むのはダメなことなんだよ」なんて親も教えてくれなかったマナーを初対面で指摘してくる他人なんて、今の世の中では珍しいでしょうしね(笑)。

先日、ある病院の入院患者さんが急変し、心肺停止のコールがありました。駆け付けて蘇生術を施し、何とか心拍再開しましたが、いつ死亡してもおかしくない状況でした。

その患者の親族がたくさん見舞いに来ていた最中だったようで、部屋の作りの問題もあって、廊下に退去してもらった家族にもボクの手技や指示の内容が丸見えでした。

その中に、ボクの娘と似た背格好の女の子がいました。患者の孫でしょう、目を見開いてボクの仕事を真剣に見詰めています。

一度は蘇生したものの、その患者の容態は大変厳しく、それをご家族にご説明すると、長男さんが嗚咽とともに「これ以上の延命措置を中止して、自然に死なせてやって下さい」と仰いました。

先刻使用した強心剤の効果はしばらく続きますが、既に対光反射は失われ、自発呼吸もありません。時間の問題であること、家族の自由な付き添いを認めることを伝えました。

真夜中でしたが、そのお嬢さんは約二時間後の臨終および病院からのお見送りまで、ずっと立ち会いました。

さっきまで話をしていたおじいちゃんが突然倒れ、医者や看護師が群がって救命措置を行い、家族に対する厳しい説明と、それを受けての辛い家族会議、父親や叔父、叔母の号泣。

それを全部目の当たりにさせることを決断したのはお母様でしたが、ボクは大変立派だと思いました。

霊安室で、ボクはそのお嬢さんに「生きるっていうのはこういうことなんだよ。おじいちゃんは皆に見守られていって幸せだねえ。」と言うのが精一杯でした。



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