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■健診とコロナ

2020.08.12(09:08) 1100

コロナ禍が本格化してから半年近く経ちます。

医療機関はたいてい患者が減っています。知人の耳鼻科開業医は先月の売上げが実に80%減。

言い換えれば「今まで如何に不要不急の受診が多かったか」の表れで、「歓迎すべき変化である」と論じる人もいます。それは確かにその通り。

しかし、問題は、不要不急を果たして患者が適切に判断出来るものなのか。

そして何よりも、各種癌にしても脳疾患にしても心疾患にしても、現代医学の目指すべきは『予防』と『早期発見』であることに疑いはないのです。

健康診断や人間ドックに限りません。

コンビニに何気なく立ち寄ったお陰で大切な忘れ物に気付いたり思いがけない漫画と出会ったりするように、お気軽な受診、やや過剰な検査によって偶然発見される疾患もあります。それは結果論だと言われるかも知れませんが、医療、というよりも、その患者の人生にとってはその結果が全て。それで幸運にも救われた人が大勢いたのです(誤診に伴う問題はここでは置きます)。

それを思いましても、この半年間は「隠れ患者の蓄積」を危惧するに十分長い。そしてそれがまだまだ続くわけです。

確かに、健診には新型コロナウイルスの暴露リスクはあります。が、別におしゃべりするわけではないし(歯科や胃カメラは別)、相手は曲がりなりにも感染防御の知識を持ったスタッフですから、患者サイドが不安がって健診を先延ばしするのは得策ではないのではないかなと。(むしろ不安なのは病院サイドでしょうか(^^;)

仮に奇跡的にコロナ騒動が終息したとき、それまで蓄積されていた『隠れ患者』が続々明るみに出たとき、それもまた医療のキャパオーバーになりかねません。(癌の手術待ち時間が長くなる等)

コロナよりも癌や生活習慣病で命を落とす方が現状ではずっと多いのですから、医療機関の適切な利用をお勧めしたいところです。
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