海辺の民は動物性たんぱく質を自前で採集します。
今回は我が家のお味噌汁定番の、三種の具材をご紹介しましょう。
★クロフジツボ★
地元では『カキ』と呼びます。牡蠣を食べる習慣はないため、混同することはありません。
これが最も美味しい。と、ボクは思っております。硬い殻に守られた柔らかい身には「こんな見た目でもやっぱり甲殻類」と納得する旨味がギュッと詰まっていて、良い出汁が出るんですよこれが。
採りやすい場所が限られる上に乱獲で数が減っているため、お気に入りの場所は秘密にしています。
★カメノテ★
地元では『セイ』と呼びます。『カキ』に比べれば幅広い環境に棲みますが、上手に採るのはちょっとした工夫が必要です。
やはり甲殻類なのでエビのようなカニのような香ばしい旨味があります。見た目はちょっとおぞましいんですが、子どもらはパクパクよく食べます。
★イソモノ★
磯にすむ食べられる巻き貝の数種類を総称して『イソモノ』と呼びます。お味噌汁にしたときの出汁の味わい深さは格別です。
『イソモノ』という呼称は全国各地にあるようですが、それぞれの地域でどれを可食種とするかは微妙に異なるようです。
ボクの集落ではイシダタミガイ、クマノコガイ、クボガイ、ウミニナ、マツバガイの5種にほぼ限定しており、しかもその区別は絶対です。
(なお、バテイラ(シッタカ)は、イソモノ扱いする地域もありますが、うちではこれらより上物として扱います)
我が集落では、同じ磯に掃いて捨てるほどいるアマオブネガイやスガイ、イボニシ、その他のカサガイ類は全く食べません。間違えて採ろうものなら「お前もまだまだだな」と笑われてしまいます。幼い娘たちにも最初によーく教える必要があります。
ところが、ちょっと離れた集落ではそれらの貝も普通に食べていたりするから不思議なものです。小さい頃から「採るな」と厳命されてきた貝なので、ボクは正直気持ち悪くてとても食べられません。
いずれにしても、子どもでも家の目の前の磯浜で小一時間もすればバケツ一杯採れますから、彼らの採集本能をくすぐり、仕事の充実感を味わせ、晩御飯のおかずにもなるという意味で大変重宝しています。
それ以外にも、エビ網にかかったカニ類やハバノリなど、郷土料理と言ってもいいお味噌汁はたくさんありますが、ここでご紹介した三種が我が愛郷心をくすぐるお袋の味、といったところです。
今回は我が家のお味噌汁定番の、三種の具材をご紹介しましょう。
★クロフジツボ★
地元では『カキ』と呼びます。牡蠣を食べる習慣はないため、混同することはありません。
これが最も美味しい。と、ボクは思っております。硬い殻に守られた柔らかい身には「こんな見た目でもやっぱり甲殻類」と納得する旨味がギュッと詰まっていて、良い出汁が出るんですよこれが。
採りやすい場所が限られる上に乱獲で数が減っているため、お気に入りの場所は秘密にしています。
★カメノテ★
地元では『セイ』と呼びます。『カキ』に比べれば幅広い環境に棲みますが、上手に採るのはちょっとした工夫が必要です。
やはり甲殻類なのでエビのようなカニのような香ばしい旨味があります。見た目はちょっとおぞましいんですが、子どもらはパクパクよく食べます。
★イソモノ★
磯にすむ食べられる巻き貝の数種類を総称して『イソモノ』と呼びます。お味噌汁にしたときの出汁の味わい深さは格別です。
『イソモノ』という呼称は全国各地にあるようですが、それぞれの地域でどれを可食種とするかは微妙に異なるようです。
ボクの集落ではイシダタミガイ、クマノコガイ、クボガイ、ウミニナ、マツバガイの5種にほぼ限定しており、しかもその区別は絶対です。
(なお、バテイラ(シッタカ)は、イソモノ扱いする地域もありますが、うちではこれらより上物として扱います)
我が集落では、同じ磯に掃いて捨てるほどいるアマオブネガイやスガイ、イボニシ、その他のカサガイ類は全く食べません。間違えて採ろうものなら「お前もまだまだだな」と笑われてしまいます。幼い娘たちにも最初によーく教える必要があります。
ところが、ちょっと離れた集落ではそれらの貝も普通に食べていたりするから不思議なものです。小さい頃から「採るな」と厳命されてきた貝なので、ボクは正直気持ち悪くてとても食べられません。
いずれにしても、子どもでも家の目の前の磯浜で小一時間もすればバケツ一杯採れますから、彼らの採集本能をくすぐり、仕事の充実感を味わせ、晩御飯のおかずにもなるという意味で大変重宝しています。
それ以外にも、エビ網にかかったカニ類やハバノリなど、郷土料理と言ってもいいお味噌汁はたくさんありますが、ここでご紹介した三種が我が愛郷心をくすぐるお袋の味、といったところです。
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