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■受験に失敗するパターン

2018.07.15(09:39) 256

あくまで大学受験での話。

難関高校の生徒で、必死に勉強しているのに成績が伸びない子の特徴をふと考えることがあります。そこから得た知見を娘の家庭学習に活かすべく。

記憶力がいいだけでは無理なんですね。何を記憶しているかではなく、どのように記憶出来るか。

単純な項目──語彙や公式──をいくら覚えてもダメで、それにまつわる周辺知識を有機的に覚えられる、つまりエピソード記憶に強いタイプが有利です。

二十年位前に東大の数学第1問に三角比の定義と加法定理の証明問題が出たことがありました。どんな低レベルの教科書でもしっかりページを割いて説明している超基本事項です。

これはある意味で象徴的な出来事だったと思います。どんな難問よりも話題になるような。

聞くところによるとたいていの受験生は息をのみ、白紙解答が予想以上に続出したとか。

公式や定理を道具として丸暗記してきた「パターン学習者」には残酷な、しかし有機的な学習をしてきた人間にはこれが東大?と呆気ないほど簡単な一題でしょう。

よく受験指導者は「本質」という言葉を使います。本質に迫った勉強をしなさいよと。

しかしこの本質が何かと問われると即答は難しい。

応用が効くように、とか、俯瞰的に眺めて、とか、別の単元と絡めて複合的に、とか。どれも抽象的で受験生には伝わりにくい。それでピンとくる生徒のことを、ボク達は「地頭がいい」と表現していました。

先の例で言えば、三角比をある程度使いこなせない東大受験生なんていないわけで、もう何年もそれを使った問題をたくさん解いてきたはずです。でも、コサインを道具として使えるようになったとき、何割の生徒が「ところで、コサインって何?」と立ち止まることが出来たでしょうか。そして教科書に立ち返って初めてコサインを教わったときの復習まで辿り着けたでしょうか。

長くなったので次に続きます。
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