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■癌検診の誤診

2018.09.29(17:44) 422

日本の癌検診の受診率の低さはもはや世界が驚くレベルですが、皆さん受けてますか?

癌を放置しろとしか読み取れない本がベストセラーとなり、鵜呑みにして悲惨なことになった可哀想な患者さんがボクの外来にも何人かいます。

しかし、今回はただ検診さえ受けていれば安心というわけではない、という怖~いお話です。

某クリニックの肺癌検診の見落としが騒がれていますが、あんなの氷山の一角ですよ。

国民皆保険という素晴らしい宝と引き換えに、『どこの馬の骨か分からない医師から診察、検査、治療を受けても費用はみな同じ』というロシアンルーレットがこの国にはあるのです。(あ、他の国にはないと言っているわけではないですよ。他の国よりも平等なロシアンルーレットがある、と言った方がいいかな)

胃カメラひとつとっても患者一人に割ける時間が15分以上確保されているクリニックと3分で回さないと終わらないクリニックとでは、同じ医師が担当したって早期癌の発見率に差が出ます。さらには、午前中の早い時間(医師がまだ疲れていない)と遅い時間(集中力が落ちる)とでは、やはり癌の発見率が異なるというという報告もあるのです。

「神の手」や「神の眼」が診ても、初期研修医が診ても、この国では同じ扱いなんです。

「自分は人間ドックを受けているから安心だ」なんてよくある悲劇です。もしかしたら、それが医師の癌検診受診率も低い原因かも知れませんね。

自分の身は自分で守る!信頼できる医療機関は自分で探すことです。

例えばあなたが「大腸カメラを受けたい」と思ったとき、どうしますか?

Google先生で評判のよさそうなクリニックを探しますか?でもあれ、お金を出せば検索順位もあげられるし高評価レビューだって買えるんですよ。雑誌の評価だってまあ似たようなもの。でも、名医は至るところに隠れています。

ボクだったらどうするか。

かかりつけの医者に訊くのがいいですね。「先生がその検査を受けるとしたら、どこの誰先生に受けたいですか?」って。
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