癌の新規治療法の開拓は素晴らしい成果ですが、それでも癌の基本は予防と早期発見に限ります。
知名度の割にいまいちちゃんと知らない人が多い『ピロリ菌』の話。外来でよく質問を受けますので、知っておくとタメになりそうな話題だけ箇条書きにして挙げておきます。
注:この情報は『どこの馬の骨か分からない』ボクが書いたものです。ご自身の健康問題についてお悩みがあれば必ず信頼できるかかりつけ医にご相談ください。
・ピロリ菌はヒトの胃に感染する
・感染時期は幼児期と考えられ、成長後に感染することは稀
・感染経路は親からの口移し?井戸水も疑われるが未解明。夫婦間では感染しない
・胃の悪性腫瘍の大半を占める腺癌(いわゆる胃癌)は、ピロリ菌感染者に発症することがほとんど
・言い換えれば非感染者が胃癌を発症する可能性は極めて低い
・ピロリ菌感染→萎縮性胃炎(慢性胃炎)→発癌の順で進行する
・全く自覚症状のない感染者が多い
・胃潰瘍や十二指腸潰瘍もピロリ菌と強い関連があり、除菌により再発率が著しく低下する
・高齢者の大半が既感染だが30代では感染率2割ほどで、若いほど感染率が低くなっている
・恐ろしいスキルス胃癌もピロリ菌と関連
・ある種の悪性リンパ腫もピロリ菌が原因(除菌で治癒)
・いずれ日本では胃癌が希少な癌になるかも?(現在、日本人の発癌の最多は胃癌)
・感染の有無を調べたいだけなら自費(数千円)
・感染が判明しても胃カメラで胃炎と診断されなければ除菌の保険適用なし(薬代は自費)
・胃カメラで慢性胃炎があれば、ピロリ菌の検査と除菌は保険適用になる
・だから、胃に気になる症状があって今まで一度も胃カメラを受けたことがなければ是非受診を
・除菌は1週間、抗菌薬を内服するだけ
・最初の治療で除菌に成功するのは8~9割
・それでダメなら抗菌薬を変更してまた1週間(二次治療、ここまで保険適用)
・それでもダメなら自費で抗菌薬を変更するか(三次治療)、ピロリ菌との共生を受け入れて早期胃癌の発見に努める(定期的に胃カメラを受ける)
・除菌成功後に自然に再感染することは稀
・高齢者でも除菌する意義が報告されている
・除菌に成功しても胃癌の発症リスクはゼロにならない(下がるけれど)
・従って除菌後も定期的に胃カメラで検査すべき(重要)
ホリエモンが言っていたように、現代医学は『胃癌で死ぬのはもったいない』ところまで来ました。
愛する我が子のために、予防も早期発見も可能な胃癌に真剣に取り組んでみませんか?必要なのはただひとつ、『胃カメラを受ける勇気』です。
知名度の割にいまいちちゃんと知らない人が多い『ピロリ菌』の話。外来でよく質問を受けますので、知っておくとタメになりそうな話題だけ箇条書きにして挙げておきます。
注:この情報は『どこの馬の骨か分からない』ボクが書いたものです。ご自身の健康問題についてお悩みがあれば必ず信頼できるかかりつけ医にご相談ください。
・ピロリ菌はヒトの胃に感染する
・感染時期は幼児期と考えられ、成長後に感染することは稀
・感染経路は親からの口移し?井戸水も疑われるが未解明。夫婦間では感染しない
・胃の悪性腫瘍の大半を占める腺癌(いわゆる胃癌)は、ピロリ菌感染者に発症することがほとんど
・言い換えれば非感染者が胃癌を発症する可能性は極めて低い
・ピロリ菌感染→萎縮性胃炎(慢性胃炎)→発癌の順で進行する
・全く自覚症状のない感染者が多い
・胃潰瘍や十二指腸潰瘍もピロリ菌と強い関連があり、除菌により再発率が著しく低下する
・高齢者の大半が既感染だが30代では感染率2割ほどで、若いほど感染率が低くなっている
・恐ろしいスキルス胃癌もピロリ菌と関連
・ある種の悪性リンパ腫もピロリ菌が原因(除菌で治癒)
・いずれ日本では胃癌が希少な癌になるかも?(現在、日本人の発癌の最多は胃癌)
・感染の有無を調べたいだけなら自費(数千円)
・感染が判明しても胃カメラで胃炎と診断されなければ除菌の保険適用なし(薬代は自費)
・胃カメラで慢性胃炎があれば、ピロリ菌の検査と除菌は保険適用になる
・だから、胃に気になる症状があって今まで一度も胃カメラを受けたことがなければ是非受診を
・除菌は1週間、抗菌薬を内服するだけ
・最初の治療で除菌に成功するのは8~9割
・それでダメなら抗菌薬を変更してまた1週間(二次治療、ここまで保険適用)
・それでもダメなら自費で抗菌薬を変更するか(三次治療)、ピロリ菌との共生を受け入れて早期胃癌の発見に努める(定期的に胃カメラを受ける)
・除菌成功後に自然に再感染することは稀
・高齢者でも除菌する意義が報告されている
・除菌に成功しても胃癌の発症リスクはゼロにならない(下がるけれど)
・従って除菌後も定期的に胃カメラで検査すべき(重要)
ホリエモンが言っていたように、現代医学は『胃癌で死ぬのはもったいない』ところまで来ました。
愛する我が子のために、予防も早期発見も可能な胃癌に真剣に取り組んでみませんか?必要なのはただひとつ、『胃カメラを受ける勇気』です。
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