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■ 風邪にまつわるTips(2)

2018.11.05(09:46) 505

風邪なのに病院を受診する人は「風邪も病院で薬を処方されるべきもの」と考えているか、そもそも「自分の熱なり上気道症状(鼻や喉、咳)なりの原因は風邪ではないのではないか」と不安な人に大別されます。ここでは前者を念頭に書きます。

まず、風邪に特効薬はなく、栄養をとってゆっくり休息するのが最善。これが現代医学における真理、大原則です。

『熱があれば解熱剤を飲まなきゃ!』というのは非常によくある誤解。免疫力を高めて病原菌を退治しやすい環境を作るために「自分の体が」発熱させているのです。決して病原菌が人を苦しめようとしているのではありません。

なので医師が解熱剤を処方するのは、熱の上がりすぎでだるくなり(静養するようにというサインなのですが)、日常生活に支障が出たり、脱水が進んだり、ゆっくり寝るのもつらいほど頭痛が出たり、とにかく行きすぎた発熱が対病原菌戦争において逆効果になる場合を想定してのことです。

逆に言えば、例えば39℃を越えていてもピンピンしているならば、ボクは解熱剤など飲みません。熱を無意味に下げて病原菌に利するなど本末転倒ではありませんか。

そして市販の解熱剤と病院処方の解熱剤は同じ成分です。量はちがいますが。

従って熱が出たからといって慌てて病院に行く必要はまるでないのです。

熱を下げたいならば、解熱剤以上に身体に優しく効果的なのは昔ながらの『冷却』です。

あ、『冷えピタ』はダメですよ。あれば『自分はいま風邪を引いています!』と他人にアピールするためのもので、冷却効果はほぼありません。清涼剤のおかげで気持ち良いですけどね。

冷却は昔ながらに湿らせたタオルや保冷剤を脇の下や首の回りといった、動脈が浅く熱のこもりやすい部位に置くのが正解です。

「はい、今日はどうされましたー」
「熱が出まして」
「ほうほう、何度です?」
「37.6℃です」
「ほうほう、他に症状は?」
「いえ、特に」
「…そうですか」

この場合は特に処方せず、検査もせず、自宅で静養して頂き、変化(悪化)があったときに改めて受診して頂きます。

日本全国で毎日何億円分の医療費がこの会話(『微熱受診』)に費やされているのでしょう…。
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