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■検食

2018.11.28(20:28) 558

『検食』という言葉、ご存知ですか。

病院で入院患者に提供する食事は全て医師(または施設管理者)が実食し、味や硬さ、匂いに異常がないかチェックする義務があります。

泊まり込みの勤務の多いボクはこの検食の機会が大変多い。毎月20食以上を検食していることになります。

そうです、家計が助かるんです。大食いのボクの食事の2割が『食べる仕事』として提供されるのですから。

そして栄養バランス。入院患者用のご飯ですから、本来のボクなら決してチョイスしないようなメニューです。薄味の野菜炒め、薄味のけんちん汁、見たこともない魚の塩焼き、油を使わないで揚げた(?)鶏のからあげ、塩揉み野菜や酢の物。どれも少量ずつで腹八分目。いや、腹五分目。うーん、健康に良さそう。

残念なのは『たいていの病院の食事は美味しくない』ってことです。無料だから文句は言いたくありませんが、これを毎日食べさせられる患者の身にもなってみろよと。

とはいえ、検食の所見を記す所見簿に怒りに任せて文句を書くと責任重大。管理栄養士さんはそれをフィードバックしないといけないのです。(よくぞ文句を書いて下さった!とお礼を言ってくれる栄養士さんもいます。栄養士さんは患者に美味しいと言ってもらいたいに決まってますからね。でも食材のレベルを彼ひとりが決められるわけではないのです)

某病院の検食で、とんでもない白米を食べさせられたことがありました。古米も古米、何だか匂うし芯がある。喉ごしが不快この上ない。怒りに任せて『こんなに不味いご飯を食べたのは生まれて初めてです』と書いたら、次から一気に美味しくなりました。裏でどのようなやり取りがあったかは謎ですが、ボクはその病院を利用するたくさんの患者さんに感謝されて然るべき善行を積んだようです。
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