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■インフルエンザのTips(6)

2018.11.30(09:14) 563

新薬『ゾフルーザ』について。

先日、同い年の娘を愛する同志としてお付き合いさせて頂いている『マサトの野望』のマサトさんも記事にしておられましたが、今シーズンはインフルエンザの外来治療がちょっと変わります。

従来のタミフル、リレンザ、イナビルの3剤とは根本的に原理が異なり、たった一回の経口投与で完結し、しかも即効性でウイルス量の明らかな減少効果があるそうです。インフルエンザのつらい症状の短縮時間は約1日と、タミフルとさほど変わりません。副作用はタミフルより少ないことが予想されます。

お値段は標準体型の成人で4789円(そこから保険適用)で、ジェネリックが登場したタミフルの4倍近い金額です。

臨床医としてみれば、注目点は次の点です。

(1)一回きりの内服でOK
リレンザやイナビルのように吸入薬は患者の「上手・下手」がつきものです。確実なのは内服です。

さらに、例えばタミフルやリレンザの場合、『用量用法の5日間をあえて無視する患者』がいるんです。タミフル5日分を処方されても、そもそもインフルエンザは何もしなくても3-5日程度で自然に治りますから、後半の2-3日分をあえて飲まずに『備蓄』に回し、周囲の人間にあげたり自分の来年用にとっておいたり。こういう姿勢は好ましいものではありません。ゾフルーザはそれが出来ません。

(2)早期にウイルス量が減少する
タミフルなどとは原理が異なり、そもそもウイルスの増殖を抑えます。内服後早期に効果が出現し、患者の保有・排出するウイルス量が大きく減少することが分かっています。同居の人間にとっては感染のリスクが減りますし、大流行に対する強力なブレーキになる可能性もあります。

(3)予防投与は現時点で認められない
今後効能として追加されるでしょうから期待しておきましょう。

いずれにせよ、ゾフルーザの威力が最も発揮されるのは発症後早期に内服した場合です。このあたりはタミフルやリレンザと変わりません。

それにしても今年は久しぶりにインフルエンザ治療が変化しますね。ゾフルーザの登場、タミフル後発医薬品の登場、タミフルの10代への処方解禁。

たかがインフルエンザ、されどインフルエンザ。この厄介な病気を撲滅することが出来れば国家財政にも大きなメリットになる、ゾフルーザの薬価をみるとつくづく思います。改良型ワクチンに期待ですね。



マサトさんをはじめ、一般の方がこのような医療のニュースに関心を持ってくださるのは大変ありがたいことです。ボクが娘のブログにこうして医療ネタを書き込んでいるのは、『医療知識は医師の専売ではない』と考えているからです。患者さんたちが保健衛生をもっと詳しく知っていれば。もっと自分の健康に興味を持ってくれれば。この国の医療は変わります。

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