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■花粉症 悪魔の病気

2019.03.07(12:59) 737

ボクは花粉症ではありませんが、妻と娘が苦しんでいます。

妻の方は3人の妊娠・出産を経て体質が変化したのでしょうか、花粉症も冷え性もだいぶ良くなったと思います(いやはや母は強しです)。可哀想なのは娘です。

もともとアレルギー体質で乳児の頃は皮膚炎も目立ったのですが、今は鼻炎症状が主体。ただでさえ舌足らずなのに…。

娘「くまのとうこうぶがね」

ボク「え?熊のたんこぶ?」

娘「くまのとうこうぶだってば!」

…『蜘蛛の頭胸部』でした。(^^;;

抗ヒスタミン薬でだいぶ改善しますが、眠気という副作用が襲います。「あらゆる頭脳労働のパフォーマンス低下」は花粉症患者の話を伺う限り間違いない。薬を飲んでも辛い、飲まなくても辛い。ああ可哀想。酷いときは空気清浄機を各部屋に設置していました。

なるべく副作用の少ない薬を処方してやりたいところです。

例えばIgE抗体産生を抑制する『アイピーディ』(大鵬製薬)は、古いですが効果の上乗せは期待できますし、強い副作用もなければ小児でも安全とされています。人によってはこれが一番効いた!という人もたまにいます。



いま一番注目しているのが『シダキュア』。

減感作療法、ってご存じですか。

抗ヒスタミン薬は鼻水やかゆみに対する対症療法。ステロイドは免疫反応をガッと押さえ込む、まあ一種の対症療法です。それに対し「いっそのことスギ花粉に慣れちゃえばいいんじゃない?」という発想が減感作療法です。

もちろん素人判断で花粉症の人間をスギ花粉の舞い盛るスギ林に連れて行ったら大変なことになります。少しずつ少しずつ、体にスギ花粉を投与して慣れさせていくわけです。

昨年販売されたばかりの『シダキュア』は、常温保存できる舌下錠(ラムネ菓子のようになめる薬)で、5歳、場合によってはもっと幼い子にも使える薬剤です。

今までは『シダトレン』という12歳以上にしか処方できない水薬(冷蔵庫保管)だけでした。従って小学生に対する減感作療法の選択肢が初めて生まれたことになります。さらにいえば、スギ花粉成分が『シダトレン』よりも2倍以上濃縮されているので、より高い効果が期待されます。

安全性についてはやはりアレルギー反応の出現には注意が必要です。いちおう重篤な反応は報告されていないようですが、喉の違和感などが強く出て継続不能になることもあるようです。



『シダキュア』には夢のような効果がある、とまでは言えないようです。が、効く人は効く。完治はしないまでも抗ヒスタミン薬が減量ないし不要となるなら素晴らしいではありませんか。

問題は即効性がないこと、スギ花粉症発症シーズンの使用開始は不可であることです。もちろんスギ以外の花粉症には効果がありませんから、スギ花粉症であることをしっかり検査で証明しないと処方されません。

スギ花粉の飛散が収まる夏頃から開始。毎日欠かさず舌下投与します。そして効果が出現するのが2-3年後(!)。

2-3年後といったらアレですよ、うちの子がまさに中学受験するタイミングですよ。今夏開始するのがいいんじゃないでしょうか。

2-3年内服継続すれば中止。効果は年単位で持続するそうです。

夏になったら試してみます。
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医療のメモ トラックバック(-) | コメント(2) | [EDIT]
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コメント
こんにちは。
新四年生男児、新一年生男児の母です。
我が家も私と息子2人が花粉症です。
昨年、新聞記事でシダキュアを知り、今年は3人で始めるぞーっと意気込んでいます。記事によると、治療は2〜3年かかるけど、一年目から効果を実感できるとか。
息子2人は落花生アレルギーもあって、食物アレルギーの負荷試験と減感作療法を受けました。(次男は継続中) ほぼ毎日の落花生の摂取や、月一回の負荷試験はかなりの負担だったので、それよりは楽かな?と期待しています。
【2019/03/08 14:33】 | 二児の母 #4SIs5lHg | [edit]
二児の母さま
コメントありがとうございます!
お子さんのアレルギー対策、頭が下がります。1年目から効果があるのならば受けない手はないですね!ありがとうございます。

ボクにとっては全く畑違いの分野なのですが、周囲の医師仲間にきいてもシダキュアを知らない者が多かったので、これはブログで取り上げねばと思った次第です。不勉強の医師のもとで今までと同じ治療を受け続けるだけでは気の毒ですから。

コメントありがとうございました!
【2019/03/08 15:47】 | なでしこパパ #ax4px7aw | [edit]
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