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■温度差 コロナウイルス

2020.02.21(20:25) 857

我が国の公衆衛生と基礎医学の底力が試されています。

もちろん実臨床が本来先陣を切るべきなのですが、濃厚接触でなければ(たとえ医療従事者であっても)ウイルス検査をしてくれない現状では、門外の(ほとんどの)医師は座して待つしかありません。

ボクの知人の(若い)勤務医ふたりが、一人は肺炎で、もう一人は長引く気管支炎で自宅待機しています。肝心のウイルス検査を受けられる見込みはありません。

このままでは武漢の二の舞になるのではないか。つまり、実臨床の現場が崩壊するのではないかと心配になります。

ところが、世間との温度差にときに驚きます。

ボクもこのタイミングで旅行に誘われたり、送別会を企画してと依頼されたり、果ては六月にクルージング旅行に誘われたり。

もちろんニュースに接して常に最新の情報を集めつつ、ご自身や家族の安全のために気を配り気を揉んでいる方も多いでしょう。

しかし、そうでない人も多いのです。自分に伝染するはずがないと信じているのか、それともたいていの健常者は罹患しても重篤化しないから気楽に考えているのか。

こういうときに大切なのは、自分にうつらないようにすることで結果的に他の人にうつさないようにするという集団的配慮です。それが一国の公衆衛生の水準を決めます。日本の医療で恥ずかしい事実のひとつがワクチン接種率の低さですが、根っこは同じです。

皆さん是非ともご自身の身を守って下さい。不要不急の人混みを避け、よく手を洗って下さい。

ボクは郊外の病院にも定期的に出向しているので、電車に乗らないわけにはいかないのですが、なるべく混雑する時間を避けるように調整しています。

当然、各勤務先の送別会や勉強会、講習会は全て中止になりました。

医師が感染すると被害が甚大なのです。コロナが発症したらまず持たないだろうと思われる、基礎疾患を抱えた高齢患者が職場にひしめいていますから。

医療従事者はしばらく付き合いが悪くなります。ご理解をお願いいたします。
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